開けると、足袋の芯縫ひを内職にしてゐるらしく、二三人の女がこつちを向いた。「一寸待つて下さいな。今空鑵探してみますからね」と、次の間へ小柄な女が消えて行つた。自分と同じやうな女達がせつせと足袋底を縫つてゐる。時々針が光つた。
底本:「林芙美子全集 第九巻」文泉堂出版
1977(昭和52)年4月20日発行
初出:「別冊小説新潮」新潮社
1949(昭和24)年4月号
※「旧字、旧仮名で書かれた作品を、現代表記にあらためる際の作業指針」に基づいて、底本の表記を新字旧仮名にあらためました。
入力:ふるかわゆか
校正:小林繁雄
2006年7月18日作成
青空文庫作成ファイル:
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