([#ここから横組み]101−107[#ここで横組み終わり])
一瞬《ひととき》をいかせ([#ここから横組み]108−143[#ここで横組み終わり])
註
[#改丁]
[#ページの左右中央]
解き得ぬ謎《なぞ》
[#改丁]
1
チューリップのおもて、糸杉のあで姿よ、
わが面影のいかばかり麗《うるわ》しかろうと、
なんのためにこうしてわれを久遠の絵師は
土のうてなになんか飾ったものだろう?
2
もともと無理やりつれ出された世界なんだ、
生きてなやみのほか得るところ何があったか?
今は、何のために来《きた》り住みそして去るのやら
わかりもしないで、しぶしぶ世を去るのだ!
3
自分が来て宇宙になんの益があったか?
また行けばとて格別変化があったか?
いったい何のためにこうして来り去るのか、
この耳に説きあかしてくれた人があったか?
4
魂よ、謎《なぞ》を解くことはお前には出来ない。
さかしい知者*の立場になることは出来ない。
せめては酒と盃《さかずき》でこの世に楽土をひらこう。
あの世でお前が楽土に行けるときまってはいない。
5
生きてこの世
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