寝するのが
  嘘だと言《ゆ》なら

空の天道さんに
  灸《やいど》 やかる   (ホホホノ ホイ)


[#1字下げ]伊奈波音頭[#「伊奈波音頭」は大見出し]
[#ここから4字下げ]
(岐阜の伊奈波神社は、五穀の守護神として名高し。この音頭〔藤井作曲〕は、五穀豊穣祈願の踊り歌として作る。)
[#ここで字下げ終わり]

[#2字下げ]一[#「一」は中見出し]

岐阜の伊奈波《いなば》さま
五穀の護り
五穀みのれよ
世は穏《おだやか》に

[#2字下げ]二[#「二」は中見出し]

五穀みのれば
お百姓繁昌
雨もうるほせ
彌日《いやひ》も照らせ

[#2字下げ]三[#「三」は中見出し]

里の後生楽《ごしやうらく》
五穀が大事
五穀波うて
穂に穂もなびけ

[#2字下げ]四[#「四」は中見出し]

雨が片降りや
日が出て照らせ
旱魃《ひでり》つづかば
雨雲おこせ

[#2字下げ]五[#「五」は中見出し]

今年や世がよい
家棟《やむね》の上で
岐阜の伊奈波さま
この里護る。


[#1字下げ]撫子[#「撫子」は大見出し]

河原の撫子《なでしこ》
おしやれな撫子
薄紅つけてる ヤーイ


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