ぼる
茶摘み女《をなご》も
もう来やう

  ○

茶摘みアしまへば
鮎ア瀬を
くだる
早瀬眺めて
袖しぼる
[#ここから4字下げ]
(註。大分県日田郡は野生茶の産地なり)
[#ここで字下げ終わり]


[#1字下げ]尾張奥町機場唄[#「尾張奥町機場唄」は中見出し]

[#2字下げ]一[#「一」は小見出し]

おいで おいで おいで
この町《ちやう》へおいで

来たら序《つひで》に
機織つておいで

住んで住みよい
暮してゐよい

尾張奥町は
機場でござる

[#2字下げ]二[#「二」は小見出し]

啼いた 啼いた 啼いた
また来て啼いた

軒端覗きに
ちよいと来た雀

今夜来よとて
逢はれるものか

尾張奥町は
月夜でござる
[#改段]

野雀・雀[#「野雀・雀」は大見出し]

[#1字下げ]野雀・雀[#「野雀・雀」は中見出し]

旅の(チンチン)雀か
野雀 雀

夜さへ(チンチン)明ければ
啼く雀

山で(チンチン)寝ました
枯れ木の下に(ネ)

磯で(チンチン)寝ました
小石の上に(ネ)

今は(チンチン)宿なし
野雀 雀

空を(チンチン)眺めて
日を送る


[#1字下げ]人
前へ 次へ
全26ページ中11ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
野口 雨情 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング