のあるのを見てゐるが、又圖書寮にも殘つてゐる。これは珍本收藏の傾向の結果である。

       錢曾の讀書敏求記――異本書目の祖

 この珍本收藏の最初の解題が讀書敏求記である。この外、徐※[#「火+勃」、427−8]・毛晉にも之に似た書目があつたが出版されなかつた。それで最も大きい影響を與へたのは讀書敏求記である。これより清朝一代を通じて、この種の目録は多く出で、乾隆頃から殊に盛であつた。殊にそれは珍書の解題であるから、版式とか、普通の他の本と異る所以とかを説き、書物の本質の解題ではない。日本でその影響を受けて出た立派な著述は經籍訪古志で、これは讀書敏求記が手本となつて出來たのである。

       明史藝文志――正史藝文志の一變

 眞の目録學即ち學問の源流に關する目録學としては別にその方の著述もある。正史の方の書目としては明史藝文志であるけれども、正史の藝文志は明史に至つて一變した。明史藝文志では、古來傳來の書籍の目録は一切省き、明一代の著述のみを集めたのである。その序に、焦※[#「立+(宏−宀)」、第4水準2−83−25]の國史經籍志は詳博でよい本だと云はれたが、焦※[#「
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