やうなことがありますが、これは日柄の吉凶とか、星の事とか、種々の占の事など、古昔に兵事上に必要と認められた事に關係したもの、それから兵形勢といふのは戰術の書、兵技巧といふのは攻守の器械並びに訓練などの專門の事で、武藝の方にまで關係したことを集めてあります。かういふことは、兵學上の專門のことを知つて居るものでなければ出來ませぬから、これは歩兵校尉の任宏といふ人が調査をして居ります。それから第五が數術となつて居ります。これには天文があり、それから暦譜、五行の事があり、蓍龜即ち占の事があり、其他雜占といふ夢占とか、嚔、耳鳴の占とか、細かい種々の占のことがある。それから形法といふ、これは今の家相、方位のやうなことであります、さういふやうなものを數術と名づけまして、それを第五として居る。それから第六は方技であつて、即ち醫者の事であります。これも醫經、經方、房中、神仙の四通りに分けてあります。さういふのが此の劉向、劉※[#「音+欠」、第3水準1−86−32]の分け方でありまして、さうして其の外に輯略といふのを附けて居ります。これは劉向が多くは書物を校正しますのに、天子の御手許にある中書といふのと、
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