アー
ナカノリサン
木曾の御岳山《おんたけさん》は
ナンジャラホイ
夏でも寒い
ヨイヨイヨイ
袷《あわせ》ナアー
ナカノリサン
袷やりたや
ナンジャラホイ
旅の人
ヨイヨイヨイ
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お雪が後から駈けつけて立って見ると、音頭《おんど》を取っていた五十ぐらいの、水々しくふとった婆さんが、お雪を見て、
「あなたもお入りなさいな」
「いいえ、わたし、踊れないんですもの」
「踊れますよ、中へ入っておいでなされば、誰でもひとりでに踊れるようになりますから、お入りなさいな」
「有難うございます」
お雪がまだ遠慮をしていると、その色気たっぷりの婆さんが、また輪の中へ戻って、
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袷《あわせ》ナアー
ナカノリサン
袷ばかりも
ナンジャラホイ
やられもせまい
ヨイヨイヨイ
襦袢《じゅばん》ナアー
ナカノリサン
襦袢仕立てて
ナンジャラホイ
足袋そえて
ヨイヨイヨイ
[#ここで字下げ終わり]
このお婆さんの頬かぶりと踊りぶりが水際立《みずぎわだ》っておりました。やはりここへ湯治に来ているお客様の一人には相違ないが、いつかこのお婆さんが、
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