生前身後の事
中里介山
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)瘠我慢《やせがまん》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)その他門下|各々《おのおの》英材が
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2−13−28]った
/\:二倍の踊り字(「く」を縦に長くしたような形の繰り返し記号)
(例)いろ/\
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小生も本年数え年五十になった、少年時代には四十五十といえばもうとてもおじいさんのように思われたが、自分が経来って見るとその時分の子供心と大した変らない、ちっとも年をとった気にはなれない、故人の詩などを見ると四十五十になってそろそろ悲観しかけた調子が随分現われて来るけれども、余はちっとも自分では老いたりという気がしないのみならず、それからそれへと仕事が出て来てどうしてどうしてこれからが本当の仕事ではないか、と、思われる事ばかりだ、瘠我慢《やせがまん》にいうのではない、自分は五十になって老
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