他の社会諸科学の有つ特殊性[#「特殊性」に傍点]との関係について問題をあまり意識的にしていない点では、ブハーリンと大して隔りがないのではなかろうか。
もし社会科学への「入門」とか概論とかいう意味において仮に社会学という名を用いるのならば別であるが、そうでないことは氏自身の説明からも知ることが出来る。まことに唯物史観の理論は、自然科学および社会科学の総合を与える発展の理論である。社会学は唯物史観において初めて科学性をかち得たのである。
無論我々は、住谷氏がその社会学と諸社会科学との弁証法的連関を無視している、というのではない。それどころではなく、事実においてはその豊富な具体的な社会科学的知識内容を唯物史観的方法を以て、見事に弁証法的に貫いている。ただ、今いった一見科学論的な見地からして、社会学と他の諸社会科学との弁証法的連関の問題[#「問題」に傍点]が吾々の問題[#「吾々の問題」に傍点]として、残されていはしないかというのである。
[#改段]
2 非常時の経済哲学
――高木教授著『生の経済哲学』――
経済哲学と云えば誰でもまず故左右田博士を思い出す。左右田博
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