phy of Art, 1924 Ed. by H. Read の全訳)
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 8 勝本清一郎著『日本文学の世界的位置』


 四篇二十四個の論文からなる評論集である。全篇を貫くモティーフは題名が最もよく示している。「僕は欧州へ行って見て、始めて日本の醤油が非常にくさいものであること、日本婦人が揃いも揃って非常に出っ歯であることを発見した。これと同じ位いに現代の日本文学を客観的に展望して見たい」、という言葉を以て最初の論文を始めている。
「海外から見た現代の日本文学」では、日本の短篇が固苦しかったりケレンに堕したりして貧弱であること、短篇の形態にふさわしい素材をうまくものしていないこと、そして日本の長篇がまた単にノヴェルの形態であって決してロマンの態をなしていないこと、かくてどこにも見出されるものが随筆的性質を有ったものであること、を指摘している。著者は一方に於て之を日本のジャーナリズム機構の特性(新聞小説・雑誌文壇・単行本委託販売制度・其の他)に帰しており、之がこの著書の最も光った見解の一つになるのであるが、他方に於てこの随筆的性質の精神的由来を
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