が持つだろう受験の本当の必要感とは無関係に、幼弱な身心を無用に過労させるのであるが、そういうことが、児童の身辺の者から見て我慢が出来ないという処から、特別に小学校児童の受験準備が、殆んど人道上の問題に類するような大問題として意識されているわけなのである。
併し問題の要点は、単に児童の幼弱な身心を苦しめるからいけないというだけではなく、夫が児童のその後の発育に深い禍根を刻むに相違ないという処にあるのであり、又それだけではなく、元来くだらないことこの上もない受験術とでもいうべき特別な工夫に全力を傾けることは、それだけで児童の精神を歪曲するものだという点が大切だ。単に発育を阻害するだけではない、精神を歪曲し、それだけ児童の心情を、大きな真理への接近から妨げるという点だ。之は大げさに云えば、云わば人類に対する由々しい冒涜だと考えてもいい位いのものなのである。――元来受験術に興味を有って了ったり何かするようなタイプの子供は、その限りでは決して多くは伸び得ない子供ではないかと私は考える。子供の時から、親や教会の人達に教えられて神様のことなどを口走ったりするような子供は、その限りでは決して真人間に
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