ラエティーを与えて発表し続けるということは、決してそんなに馬鹿にはならぬことなのだ。ここには素人の真似の出来ない職業的訓練があるのである。そして実際、こうやって低調ながら職業的持続を持ち応えて行ける者は、持ち応えている内にいつかは又いつの間にか、少なくとも多少の真実とリアリティー[#「リアリティー」は底本では「リアリアティー」と誤記]には逢着するのだ。之は専門家でなくては一般的には期待出来ない事情ではないかと思う。
一つ二つの可なり優れた短篇小説を書くことは、比較的偶然にも出来なくはないが、多数の駄篇の発表を通じてともかくも相当な創作を略々コンスタントに発表するということは、そう容易なことではあるまい。この点、多作か寡作かというような数量や又良心の問題などとは割合関係なしにそうなのだ。――之は職業的な専門的作家の寧ろ積極的な価値ある側面のことだが、併し他方、こういうことをすぐに思い出さねばならぬと思う。考え方によってはこうした職業的訓練は実はそんなに驚くべきことでも何でもないので、誰でも、特別にポジティヴに素質が悪くない限り、或いは一人前の性格力さえあれば、夫々の道に於て、今言った程
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