帝人事件に関する人権蹂躙事件は、主に検事局内で起きたことだったから、之を直接の動機にしているこの調査会の答申は、云うまでもなく直接には検事の取調べ方に就いての注意だろう。之によると、之まですでに人権蹂躙に近い事件が××側になくはなかったということを自白しているようなもので、国民は之を以て、××が人権蹂躙の事実を或る程度まで暗に承認したものと見做していいのかも知れない。
それはとに角として、この答申は勿論単に検事取調べの場合に就いてだけ云っているのではなく、司法警察官の取調べ態度に就いても云っているのである。未決拘留期間の短縮云々は、だから警察署の場合では、検束・検束の反覆・拘留及びその反覆の警察官による司法乃至行政処分の期間短縮を含むものと見ていいだろう。拘留か検束か知らないが、左翼思想犯の留置場乃至保護室に於ける留置期間は半年位いは普通になっている今は、この点は大切なのだ。検事局がこの新しい方針? を取る以上、だから警察も亦この方針を取るべきであるのは言をまたない。
東京地方検事局の猪俣検事正は、今度検事と司法警察官との連絡を密接にするために、検事の警察巡回制度を実施することにし
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