では議論の第一歩であったようだが、この頃流行る対立もどうやら止揚されて、後藤農相は農村問題[#「農村問題」に傍点]を提げて立ち上った。併し農村というのは、米穀の[#「米穀の」は底本では「米殻の」]生産や何かはとに角として、何よりも兵隊を産出する土地のことを云うのだから、農相の説明だけでは心細い。農産物販売統制や農村工業化問題(実は工業農村化の問題)に、少くとも農村の教化問題が結び付かなければならなくなる。すると之はもう農林大臣の権限外になりはしないかと心配になるのである。
[#改段]


 小学校校長のために

   一、小学校校長のために

 東京に於ける現職の小学校長四名に元小学校長二名、府立師範同窓会理事、それに出版屋二名が、収賄贈賄の容疑で検挙された。それに続いて某視学と某学務課長も取り調べを受けた。警視庁当局の云う処によると、容疑者凡てを正直に検挙すれば、留置場に這入り切らない程出て来るから手控えているというのだが、噂によれば×××自身にも手を延ばそうとすれば延びそうだということである。
 仮に教育界関係の容疑者をつれて来なくても各署の留置場は超満員で、それは左翼の連中を非常
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