を有っていられる間が「スポーツマンシップ」の存在する期間で、この権威が両大学に移り始める時は、スポーツマンシップという得体の知れない幻影が正体に返る時である。その時こそは問題が高田閥とか三田閥とかいうものにまで純化[#「純化」に傍点]される時なのである。
 警視庁などでは、応援団を金網に入れることを研究しているそうだから、スポーツマンシップを出来るだけ早く、こういう具合に純化[#「純化」に傍点]して了わないと、応援団は気の毒にも金網に入れられて了う運命に見舞われるだろう。

   二、野犬狩りの真理

 応援団より気の毒なのは併し、野犬諸君である。ある二人の外国人の女が、帝都の野犬(?)を満載した三河島行きのトラックの前に立ち塞って、その犬を皆んな買います、と怒鳴り立てていたという事件がある。自分の飼い犬が見えなくなって百方手を尽してさがしていた処、幸いにもその犬が帰って来たのはいいが、首輪の代りに犬殺しの針金が首にまきついていたのだそうである。二人の婦人は之を見て犬一般に対する義憤と憐憫の情とから、この嬌態を演じたというのである。併し犬殺しは巡査立ち合いの上で犬を捕獲して歩くのだから
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