ノ関係し、之に反して射影幾何学は空間そのものに関係すると云うことが出来るであろうと思う。さて幾何学の対象が空間であることを仮定するとすれば、空間と空間内の図形との区別に基くこの区別、射影幾何学と位置解析との区別は、あらゆる幾何学的対象に就いて見出されるべき最も根本的な区別でなくてはならぬ。であるから位置解析的であるか否かが幾何学の分類の最も本質的な標準である。質的か量的かの問題はその後始めて起こる。もし或る幾何学が位置解析に属すとすればそれは質的であり、もしそれが位置解析に属さないとすれば、計量を含まぬ時は質的であり計量を含む時は量的となる。幾何学は略々このようにして分類出来るのではないかと考える。

   二

 私は量的幾何学を借りて幾何学に於ける数の権利を検べて見たい。数の算法の体系ともいうべき代数が屡々幾何学の図形に応用され又図形が代数の問題の解決に補助手段を与えるということは誰しも知っている。代数と幾何学とはこのように密接に関係しているのであるが、少くとも図形が代数に応用される点は今の問題とは縁がない。反対に代数が図形に応用されるとは如何いう意味に於てであるか。例えば代数的方
前へ 次へ
全79ページ中24ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
戸坂 潤 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング