ト、自らを意識する(之に反して、とも角も社会の分析から出発して意識を取り扱おうと企てたのはデュルケムの勝れた見地であった)。処で従来の所謂心理学は個人心理の――実験的乃至内省的――研究をその勝れた性格としていたから、この新しい――社会的――心理学は、まず第一に従来の心理学に対する批判として理解される。従来の所謂心理学の対象であった個人心理に対してそれ相当の限界を指し示すことによって、社会心理学は、何か個人心理以外のものにその対象を求めねばならない。夫は従来の心理学と同様な意味に於て、とに角一つの心理学[#「心理学」に傍点]でありながら、この従来の心理学にとって適切な固有の対象であった処の個人心理の限界の外へ眼を向けようとする。夫は個人的意識[#「個人的意識」に傍点]の概念に立ちながら(だからそれは従来と同じ意味での心理学[#「心理学」に傍点]であることが出来た)、個人的意識以外のものと想像されるもの――社会心[#「社会心」に傍点]その他――を取り扱おうとする。それは元来凡ゆる意味で内部的である個人[#「個人」に傍点]の意識を何かの意味で社会[#「社会」に傍点]にまで外部化そうとしながら
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