》したのでしょう。
 それは私がたしかに頂戴しました[#「それは私がたしかに頂戴しました」に傍点]。もう既に御気付きと存じますが[#「もう既に御気付きと存じますが」に傍点]、私が××ビルディング白昼強盗の本人です。
 お驚きにならないように、尚一つには私の手腕を証拠立てるためと、一つには私の永久の記念のために、あなたの内ポケットに例の琥珀のパイプを入れて置きました。怪しい品ではありません、どうぞ安心してお使い下さい。
[#ここで字下げ終わり]
[#地付き](〈新青年〉大正十三年六月発表)



底本:「日本探偵小説全集1 黒岩涙香 小酒井不木 甲賀三郎集」創元推理文庫、東京創元社
   1984(昭和59)年12月21日初版
   1996(平成8)年8月2日8版
初出:「新青年」
   1924(大正13)年6月
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5−86)を、大振りにつくっています。
※「軍備縮小」と「軍備縮少」の混在は、底本通りです。
入力:網迫、土屋隆
校正:小林繁雄
2005年10月31日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書
前へ 次へ
全41ページ中40ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
甲賀 三郎 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング