で静かに話して下さい」
 神戸牧師は宥めるように支倉に云った。
「先生、私は大変な罪を犯したのです。汚れた罪なのです」
「どんな汚れた罪でも償えない筈はありません。話して御覧なさい」
「先生、私は女を犯したのです。無垢の少女を。私は前に云った通り性慾の醜い奴隷なのです。実は一月許り前に妻が郷里の秋田へ帰りました。その留守の閨《ねや》淋しさに私は女中の貞に挑みかゝり、とう/\暴力を以て獣慾を遂げて終ったのです」
 支倉は云い悪くそうにポツリ/\と口を切りながら、漸く自分の罪を云い終ると、じっと顔を伏せた。
 神戸氏は支倉の意外な告白に些か驚きながら、
「それは飛んだ事をしましたね」
「私の罪はそれだけではありません」
 やがて支倉は顔を上げて、情けなさそうに云った。
「私は女に忌わしい病気をうつして終ったのです」
「え、え」
 泰然として聞いていた牧師も余りの事に思わず声を上げた。彼はそんな忌わしい病気に犯されているのだろうか。これが仮りにも宗教界に身を置くものゝ所業だったのであろうか。
「何とも申上げようがありません。お目にかゝってこんな恥かしい事をお話しなければならない私をお憐み下さ
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