づ休心するもよからう。
III
されば要は、熱情の問題である。
汝、心の底より立腹せば
怒れよ!
さあれ、怒ることこそ
汝《な》が最後なる目標の前にであれ、
この言《こと》ゆめゆめおろそかにする勿《なか》れ。
そは、熱情はひととき持続し、やがて熄《や》むなるに、
その社会的効果は存続し、
汝《な》が次なる行為への転調の障《さまた》げとなるなれば。
IIII
ゆふがた、空の下で、身一点に感じられれば、万事に於て文句はないのだ。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
底本:「中原中也詩集」岩波文庫、岩波書店
1981(昭和56)年6月16日 第1刷発行
1997(平成9)年12月5日 第37刷発行
親本:「中原中也全集第六巻」角川書店
入力:浜野安紀子
1998年11月29日公開
2003年6月22日修正
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