てが行き倒れていたと云う記事を読んだが、その時も私はよそ事とは思えず心が重くなった事である。
これは私の絵に対する態度だか、何んだか一向わからない事を云って了ったが何卒御容赦を願う。
近代洋画家の生活断片
日本人は昔から芸術家を尊敬するところの高尚なる気風を持つ国民である。その代りややもすると芸術家は仙人か神様あがりの何者かである如く思われたりもする。めしなどは食わないものの如く、生殖器など持たない清潔な偶像とあがめられる。結構だが近頃はおいおいとそれが迷惑ともなりつつあるようでもある。ことに近代では神様や仙人そのものの価値と人気が低下しつつあるようだからなおさらでもある。
だいたい芸術家のその作品はいわば自分が楽しんだところの糟みたいなようなものだから、それを売ろうというのは虫が良過ぎるという説をなすものさえたまにはある。まったくのところ芸術家は大金持ちであるか、臓腑なきものであるかであるとすれば、その説もいいけれども舌があり胃腑を持ち、その上に妻子を携え、仕事に愛着を持てば糟だといって捨ててしまうには忍びないだろう。生まれた子供は皆これ楽しんだ糟だからことごとく殺し
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