驕j[#地から2字上げ]
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異性の内に自己を見いださんとする心
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〔Sinotschka. Ko:nnen Sie fu:r die jenige sterben, die Sie lieben?〕
Niemowezkij. Ja, ich kann es. und Sie?
〔Sinotschka. Ja, ich auch es ist ja doch ein grosses Glu:ck, fu:r den liebsten〕
〔Menschen zu sterben, ich mo:chte es sehr gern. (Der Abgrund. Andrejew.)〕
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上
たとえば大野の黎明《れいめい》にまっ白い花のぱッと目ざめて咲いたように、私らが初めて因襲と伝説とから脱してまことのいのちに目醒めたとき、私らの周囲には明るい光がかがやきこぼれていた。ことごとに驚異の瞳が見張られた。長き生命の夜はいま明けた。これからほんとに生きなければならないのだ。こう思って私らは心をおどらし肩を聳
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