た酒や水が漏斗形にグルグル廻りながら下の容器《いれもの》にしたたるように捉えられた水は穴の内面を眼にも止まらぬ勢いで漏斗形に駸々《しんしん》と馳せ廻り、次第に下へ次第に下へグングン廻って落ちて行く……。
四十一
……今、水牛が穴の中へもんどり[#「もんどり」に傍点]打って投げ込まれた。水勢は忽ちそれを捉らえて穴の内面を漏斗形にグルグルグルグルとぶん[#「ぶん」に傍点]廻した。もがく事さえ出来ないと見えて四足を高く持ち上げたまま余りに水勢が劇しいため水中に深く沈むことも出来ず全身を水面へ露出したまま虹の花輪のその真下で死の輪舞を続けていたがやがて次第に水勢に巻かれて下の方へ下の方へと落ちて行き忽ち姿は見えなくなった。次から次と様々の獣が今の水牛と同じように渦巻に散々揉まれたあげく例外なしに水穴へ落ちると、同じように漏斗形に廻り廻ってやがて地底へ引き込まれて行く……そして水穴の縁の辺には水蒸気の雲が立ち迷い虹がキラキラと輝いている。……見る見るうちに水は減り周囲の岸が高く峙立《そばだ》ち、湖底が徐々に露出《あらわ》れて来た。
――私の書き記す備忘録には少しの偽りも記
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