宝について、彼らは僕らとおんなじくらいの知識の所有者だということを、僕が発見したからさ。どこで発見したかというに他ならぬ彼らの阿片窟《アヘンくつ》さ。どうして阿片窟で知ったかというに意外にも阿片窟の女部屋で、沙漠の娘と自称している紅玉《エルビー》という美しい土耳古《トルコ》娘を発見したからに他ならない。どうして紅玉《エルビー》がそんな所に捕虜になっていたかというに袁更生の魔術によって引き寄せられたものと思われるね。一旦魔術にかかったからは、紅玉《エルビー》といえども袁更生の意志のまにまに動かなければならん。で僕は紅玉《エルビー》は問われるままに例の埋もれた宝の所在を袁更生に話したと思う。さてそれが事実だとすればだね、爾余のことは自《おのず》と解釈出来る。真っ先に彼らは僕らの中の誰かをうまく捕虜にして、宝物の所在をもっと詳しく聴き取りたいとこう思って、君に白羽を立てたのさ。君が、モデルにしようとした面紗《ヴェール》の女は囮《おとり》なのさ」
「それにしても面紗のあの女が紅玉《エルビー》であろうとは思いませんでした」
「僕だって最初《はじめ》は知らなかった……本来なれば紅玉《エルビー》は、
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