あると主張したのである。
明日になって私のこの考え、この感じはどう変わっていくか、それは自分でも知ることができない。しかしながら「宣言一つ」を書いて以来今日までにおいては、諸家の批判があったにかかわらず、他の見方に移ることができないでいる。私はこの心持ちを謙遜《けんそん》な心持ちだとも高慢な心持ちだとも思っていない。私にはどうしてもそうあらねばならぬ当然な心持ちにすぎないと思っている。
すでにいいかげん閑文字を羅列したことを恥じる。私は当分この問題に関しては物をいうまいと思っている。
底本:『惜しみなく愛は奪う』角川文庫
1969(昭和44)年1月30日改版初版
1979(昭和54)年4月30日発行改版14版
初出:『我等』大正11年5月
入力:鈴木厚司
1999年2月13日公開
1999年8月19日修正
青空文庫作成ファイル:
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