ど小さなものである。だいたいにおいて春期の雪崩と同じような条件で起るが、最初の雪質が粉雪とザラメ雪というようにかなり差があるし、気温は春期とは比較にならないほど低いのでまず問題にならない。この気温や日射によって出る雪崩より降雪直後、まだ霧のかかっているときに風等の外力によって発生する雪崩の方が危険であるから、青空が見え出したからといって登山をむやみに開始してはならない。すなわち降雪が朝方か夜中に止んだ場合は、翌日太陽が出るとぐんぐん気温が上るから、明るくなってから出発すれば危険な粉雪雪崩に逢うことがないし、夕方雪が止んだ場合はすぐ出かけるのは危険だから相当時間をおいて、朝方出発するように気をつけなければならない。
 以上天候と雪崩を総合してみると、晴天の終りから曇天にかけて登山をすれば一番安全であるが、曇天のあいだの長さが一定していないので、やはり晴天の初めが朝であるならすぐ出発し、夕方なら翌朝早めに出発する。また雪崩の方は南向斜面を注意すればよいであろう。


    道具について

 上下つづいた防水布の服――冬期は大変風が強いので風通しのよい物はなにほど着ても駄目だ、やはり風を防
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