?」と同じことを言う。
お光は喩《たと》えようのない嫌悪《けんお》の目色《まなざし》して、「言わなくたって分ってらね」
「へへ、そうですかしら。私ゃまたどうかと思いまして」
お光は横を向いて対手にならぬ。
為さんはその顔を覗くようにして、「お上さん、親方は何だそうですね、お上さんに二度目の亭主を持つように遺言しなすったんだってね?」
「それがどうしたのさ?」
「どうもしやしませんが、親方もなかなか死際《しにぎわ》まで粋《すい》を利かしたもので……それじゃお上さんも寝覚めがようがさね」
「寝覚めがいいの悪いのと、一体何のことだね? 私にゃさっぱり分らないよ」
「へへへ、そんなに恍《とぼ》けなくたって、どうせそのうちに御披露があるんでしょうから……」と言って、為さんは少し膝を進めて、「ですが、お上さん、親方はそりゃ粋を利かして死んなすったにしても、ね、前々からこういうわけだということが、例えば私《わっし》の口からでも露《ば》れたとしたら、佃の方の親方が黙って承知はしめえでしょう」
「何を阿父さんが承知しないのさ?」
「何をって、金さんとお上さんと一緒になることでなくって、ほかにお前さ
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