トのほかにエルンスト・ホフマン教授である。哲学以外では、グンドルフの講義に数回出てみたことがある。ホフマン教授はディールスの弟子で、プラトン研究家として知られていた。私はホフマン教授の論文を訳して『思想』に載せたことがある。当時ドイツのインテリゲンチャはインフレーションのために生活が窮迫していたので、いくらかでも原稿料が入れば宜かろうと思って、私はその論文を教授に依頼したのであった。そんな状態であったので若いドクトル連中は皆喜んで日本人のために個人教授をした。ヘリィゲル氏の場合もそうであったが、同じように私が本を一緒に読んでもらった人に、後にやはり日本へ来て大阪高等学校で教鞭をとっているシンチンゲル氏がいる。氏はカッシーレルの所からハイデルベルクに移ってきたということであったが、たしかホフマン教授の紹介で、私はプラトンを読んでもらった。さらにヘーゲル全集を出してその名が広く知られるようになったヘルマン・グロックネル氏がある。氏はその頃リッケルト教授のところに下宿していたようであった。私は羽仁と一緒に氏からヘーゲルの『精神現象学』を読んでもらった。やはり羽仁と一緒に講義をしてもらった人に
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