ルの辞書もやはり辞書である。トマス・アクィナスの『スンマ・テオロギカ』も辞書と見ることができるし、ヘーゲルの『エンチクロペディー』も或る意味で辞書であるといはれないことはない。概論書や入門書の如きものは多く出てゐるが、かうした形でなくて、それを辞書の形で書くことを企てるのも面白からう。辞書のもつてゐる啓蒙的意義は大きい。フランスのアンシクロペディストのやうな著作家の団体が生まれてくることも意義がなくはなからうと思ふ。
この頃折にふれてベールの辞書を開いてみてゐるので、それに関連して辞書についての感想をここに書き留めておく。
底本:「日本の名随筆 別巻74 辞書」作品社
1997(平成9)年4月25日第1刷発行
底本の親本:「三木清全集 第一七巻」岩波書店
1968(昭和43)年2月
入力:小原遼
校正:小林繁雄
2008年1月19日作成
青空文庫作成ファイル:
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