い》を受けてみたいんだが」
と清三は言った。
日曜日には馬車に乗って羽生に出かけた。旅順が陥落《かんらく》したという評判が盛んであった。まだそんなに早く取れるはずがないという人々もあった。街道を鈴を鳴らして走って行く号外売《ごうがいう》りもあった。荻生さんは、銀行の二階を借りて二人を迎えた。ご馳走にはいり鳥と鶏肉《けいにく》の汁《しる》と豚鍋《ぶたなべ》と鹿子餅《かのこもち》。
「今日はなんだか飯のほうが副食物のようだね」と清三は笑った。
清三のいないところで、小畑は荻生さんに、
「林君、どうかしてますね、体《からだ》がどうもほんとうじゃないようですね?」
「僕もじつは心配してるんですがね」
「何か悪い病気じゃないだろうか」
「さア――」
「今のうちにすすめて根本から療治させるほうがいいですぜ。手おくれになってはしかたがないから」
「ほんとうですよ」
「持病の胃が悪いんだなんて言ってるけれど――ほんとうにそうかしらん」
「町の医師《いしゃ》は腸が悪いんだッて言うんですけれど」
「しっかりした医師に見せたほうがいいと思うね」
「ほんとうですよ」
翌日の朝、銀行の二階で三人はわかれ
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