してくれた長い草のとこまでくると、ひょっくり人形が出てきました。
「そうら、いたいた」
 番人が言いました。
「まあ! あたしの坊や!」
 お磯《いそ》は、可哀《かあい》そうな人形を抱きあげて、頬《ほお》ずりして喜びました。



底本:「童話集 春」小学館文庫、小学館
   2004(平成16)年8月1日初版第1刷発行
底本の親本:「童話 春」研究社
   1926(大正15)年12月
入力:noir
校正:noriko saito
2006年7月2日作成
青空文庫作成ファイル:
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