……。妻なんて、いつたいどうするものだか、まるきり知らないんです!」
「ぢきお分りだよ、イワン・フョードロ※[#濁点付き片仮名ヰ、1−7−83]ッチ、お分りだとも。」と、叔母さんは笑ひながら言つた。そして心の内で、※[#始め二重括弧、1−2−54]しやうのない! まるでねんねえで、何にも知りやあしないのだよ!※[#終わり二重括弧、1−2−55]と呟やいた。それから声に出して彼女はつづけた。「でね、イワン・フョードロ※[#濁点付き片仮名ヰ、1−7−83]ッチ! お前さんには、あのマリヤ・グリゴーリエヴナがほんとに似合ひだよ、あれ以上の嫁を探さうたつて、見つかるこつちやありません。それにお前さんにはあの娘《こ》が大変に気に入つておいでだし。妾はもうそのことで、いろいろあのお婆さんと談し合つたんだよ。あのお婆さんも、お前さんを娘の婿にすることを、ひどく嬉しがつてるのだよ。しかし、あのグリゴーリイ・グリゴーリエ※[#濁点付き片仮名ヰ、1−7−83]ッチが何と言ふか、それは分らないけれど、あの人のことは考へないことにしよう。ただ万一にも持参金を呉れないやうだつたら、その時こそ訴訟を起して彼奴《あ
前へ
次へ
全71ページ中65ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
ゴーゴリ ニコライ の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング