ト、伊太利にていふフエデリゴ[#「フエデリゴ」に傍線]なりと答ふ。吏。然らばフレデリツク・シイズ[#「フレデリツク・シイズ」に傍線]とはそこなるか。畫工御免なされよ。それは劵の上の端に記されたる我國王の御名なるべし。吏。左樣か。(と謦咳《せきばらひ》一つして讀み上ぐるやう。)「フレデリツク、シイズ、パアル、ラ、グラアス、ド、ヂヨオ、ロア、ド、ダンマルク、デ、ワンダル、デ、ゴオト。」さてはそこは「ワンダル」なるか。「ワンダル」とは近ごろ聞かぬ野蠻人の名ならずや。畫工。いかにも野蠻人なれば、こたび開化せんために伊太利には來たるなり。その下なるが我名にて、矢張王の名と同じきフレデリツク[#「フレデリツク」に傍線]なり、フエデリゴ[#「フエデリゴ」に傍線]なり。(「ワンダル」は二千年前の日耳曼《ゲルマン》種の名なり。文に天祐に依りて※[#「王+連」、第3水準1−88−24]馬《デンマルク》の王、「ワンダル」、「ゴオツ」諸族の王などゝ記するは、彼國の舊例なり。)書記の一人語を※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2−13−28]みて、英吉利人なりしよと云へば、外の一人|冷笑《あ
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