激X[#「ホラチウス・コクレス」に傍線]が戰ひし處には、今|筏《いかだ》に薪と油とを積みてオスチア[#「オスチア」に二重傍線]に輸《おく》るを見る。されどクルチウス[#「クルチウス」に傍線]が炎火の喉《のんど》に身を投ぜし處には、今牧牛の高草の裡《うち》に眠れるを見る。アウグスツス[#「アウグスツス」に傍線]よ。チツス[#「チツス」に傍線]よ。汝が雄大なる名字《みやうじ》も、今は破れたる寺、壞れたる門の稱に過ぎず。羅馬の鷲、ユピテル[#「ユピテル」に傍線]の猛《たけ》き鳥は死して巣の中にあり。あはれ羅馬よ。汝が不死不滅はいづれの處にか在る。鷲の眼は忽ち耀《かゞや》きて、その光は全歐羅巴を射たり。既に倒れたる帝座は、又起ちてペトルス[#「ペトルス」に傍線]の椅子(法皇座)となり、天下の王者は徒跣《とせん》してこゝに來り、その下に羅拜せり。おほよそ手の觸るべきもの、目の視るべきもの、いづれか死滅せざらん。されどペトルス[#「ペトルス」に傍線]の刀いかでか※[#「金+肅」、第3水準1−93−39]《さび》を生ずべき。寺院の勢いかでか墮つる期《ご》あるべき。縱《たと》ひ有るまじきことある世とな
前へ
次へ
全674ページ中216ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
アンデルセン ハンス・クリスチャン の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング