の結婚は何時までゝも出来ないであらう……それこそ僕は夢にも望まない。あの部屋の秘密だけは君、許して、見逃して呉れ給へ。」
妙なことを云ふ奴だ――と私は思つた。私にはその意味がさつぱり解らなかつた。ひよつとすると、どちらかの娘の恋人は彼自身なのかも知れないぞ?
折を見て展望室に忍び込んでやらう。
底本:「牧野信一全集第四巻」筑摩書房
2002(平成14)年6月20日初版第1刷発行
底本の親本:「文學時代」新潮社
1931(昭和6)年7月1日発行
初出:「文學時代」新潮社
1931(昭和6)年7月1日発行
入力:宮元淳一
校正:砂場清隆
2008年1月15日作成
青空文庫作成ファイル:
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