に微妙な変化を及ぼしていくのじゃありませんか。しかし、現状のままのとき先ず最初に用いる農具として新しい機械が一つ入用という場合、これはいずれ必ず起ってくる問題でしょうが、ここではどのような機械なものでしょうかね。」
答えはなかった。私の質問は少し難問すぎるきらいはある。しかし、どんな政府が出現して、どのような革命が来ようとも、遅かれ早かれこの問題だけはさし迫って来ることだ。
「三食を二食にして、中の一食だけ米を抜く、その代りにいま何を作るかということで――」
と、農業技師はまた云った。これが出ると尤もすぎて話はそこで停止する。実際、今はこの技師の云うこと以外、無益なことばかりだからだ。
「私は役場のものですが、私は文化を農村へ注入したいのですよ。それにはどういうことが良いと思われますか。」と、一人の若い剽悍《ひょうかん》な人が訊ねた。
「それは私からもお訊ねしたいことですが、文化の中のどういうことを、ここの人人が一番求めているのか、それも僕の知って置きたいことの一つです。実は何もそんなものを、欲しいとは思っちゃいないのかも知れないのだし、入らざるものを注入して、やたらに都会化させる
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