年歳歳それぞれ成長しつつあるところを考えると、これらの子供が何をやり出すか計り知れぬ興味を覚えた。梶はヨーロッパにいるとき、自分の子供と同じ年齢の子を見ると近づいて公園などで遊んでみたが、特に日本の子供がヨーロッパの子供たちから劣っているとは思えなかった。それぞれこの両洋の子供たちは、各自の国の知性をたどってそのレールの上を成長していくだけの相違であった。梶はここに暗黙のうちに敷かれたレールの両極は一致すべきものと信じていたが、今のところ、いかなる国際列車もまだ乗り換え場所が幾つも必要だと思わざるを得なかった。梶は国際列車のレールは各国共通に一本のものであるべき筈《はず》だから、列車は乗り換える必要がないと教える学者たちには賛成出来なかった。殊に汽車には国国によって時間の相違があり、山川の相違によってレールに広軌と狭軌の差が明らかに存しているにも拘らず、レールの鉄材も日本製を使用すべからずと教えるものや、時間表まで各国同一の時間にすべしと主張する一派を見ると、ひどく暢気《のんき》な隠居のように見えるのだった。
ある日、梶は自分のいる温泉場を中心とした地方のレールの敷き方を検《しら》べ
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