ゆふがたばかり少し飮ましめ
酒無しに喰ふべくもあらぬものとのみ思へりし鯛を飯のさいに喰ふ
おろか者にたのしみ乏しとぼしかるそれの一つを取り落したれ
うまきもの心に並べそれこれとくらべ※[#「廴+囘」、第4水準2−12−11]せど酒に如《し》かめや
人の世にたのしみ多し然れども酒なしにしてなにのたのしみ
[#ここで字下げ終わり]
底本:「若山牧水全集 第七卷」雄鷄社
1958(昭和33)年11月30日発行
※表題には「讃」、本文には「讚」とある表記の揺れは、統一しなかった。
入力:柴 武志
校正:浅原庸子
2001年3月20日公開
2005年11月12日修正
青空文庫作成ファイル:
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