を、
知りたい。

おもふ時に、
おもふものが、
飮みたい。

欲しい時に、
燐寸《まつち》よ、
あつて呉れ。

煙草の味が、
いつでも
うまくて呉れ。

或る時に
可愛いいやうに、
妻と
子が、
可愛いいと
いい。

おもふ時に
降り
おもふ時に
晴れて呉れ。

眼が覺めたら
枕もとに、
かならず
新聞が
來てるといい。

庭の畑の
野菜に、
どうか、
蟲よ、
附かんで呉れ。

麥酒が
いつも、
冷えてると、
いい。



底本:「若山牧水全集 第七卷」雄鷄社
   1958(昭和33)年11月30日発行
入力:柴 武志
校正:浅原庸子
2001年5月25日公開
2005年11月10日修正
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。
前へ 終わり
全2ページ中2ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
若山 牧水 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング