ル人間ニ対シ適当ナ電波的保護ヲ急グノデナケレバ、世ノ中ニハ「手ニオエナイ神経病者」トイワレルモノガ年ト共ニ激増スルデアロウ。
 自分ハ健康ヲ回復シタラ、此ノ方面ノ研究ニ没頭シヨウト思ウ。ソシテ、可能ナラバ霊魂第十号ニモウ一度会イ、彼及ビ彼ノ背後ニアル心霊科学ト握手シ、同ジ目的ニ向ッテ協力シタイモノダ。(以下略)
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 治明博士の予想した如く、一週間後に名津子はすっかり元気になり、それまでの妖《あや》しき態度も消え、元の名津子に戻った。そして隆夫や健《けん》や二宮《にのみや》や四方《よつかた》の交際も旧《もと》に復した。
 なお、隆夫は改めて名津子と結婚した。隆夫の方が年下であることは、二人の間にも親たちの間にも、もはや問題でなかった。



底本:「海野十三全集 第12巻 超人間X号」三一書房
   1990(平成2)年8月15日第1版第1刷発行
底本の親本:「海野十三全集 第七巻」東光出版社
   1951(昭和26)年5月5日
入力:tatsuki
校正:原田頌子
2001年11月12日公開
2006年7月31日修正
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