四日完了」とあるが、四日とはいつのことだろう。
「今日は何日ですかねえ」
と帆村は突如《だしぬけ》に、図書館の宿直氏にたずねた。
「ええ、今日ですか。今日は四日ですよ」
「なに四日? そうか、……そうなる、今日はたしかに十月四日だ。すると四日というのは今日のことかも知れない。うむ、これはこうしていられないぞ」
帆村探偵は暗号の手紙をひっつかむと、館員には挨拶《あいさつ》もソコソコにして、W大学を飛びだした。
それから三十分ほどして、探偵帆村は、彼の尊敬する牧山《まきやま》大佐の前に立っていた。そこで彼はこれまで探偵した結果を要領よく報告した後で、
「大佐どの、北樺太のボゴビと沿海県のラザレフ岬との間に、近頃何か異状はありませんか」
「なに、ボゴビとラザレフ岬との間? おお君はどうしてそれを知っているのだ、真逆《まさか》……」
「僕は、何も知らないのです。しかし僕の推理は、そこに何か異状のあるのを教えるのです。大佐どの、貴官にはそこに異状のあることがお分りになっているのですね」
「まあ、それは説明しまい。その代り君に見せてやるものがある。こっちへ来給え……」
大佐は帆村をうながし
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