由は、実に、わが地球が、地球外の強力なる敵より、襲撃せらるる徴候《ちょうこう》見えしによる」
「地球外の敵? はてな、ではその敵というのは、あのX大使のことではあるまいか。オルガ姫、早く、その先を読め」
「――地球外の敵とは、実に、かの金星に住む超人《ちょうじん》のことなり。金星超人は、わが地球人類よりも、はるかに高度の文化を有す。その証拠の一をあぐれば、かれ金星超人は、四次元振動を発生するの技術を心得おりて、その怪振動を利用し、自己の姿を透明にし、いかなる鉄壁なりといえども、自由に侵入し来ること之なり。ああ、金星超人こそ、正に現代の恐怖の生物、宇宙の喰人種《しょくじんしゅ》というも過言《かごん》にあらざるなり」
「ああ、四次元振動か。なるほど、四次元振動で、海が見えなくなったり、鉄扉《てっぴ》を透して侵入したり、ふしぎなことをして、私を愕かしたのか。すると、X大使というのは、金星超人だったというわけだな。ほう、おそろしいことだ!」
 私は、急に、はげしい戦慄《せんりつ》に襲われた。目の前が、まっくらになったように感じた。


   怪! 四次元振動《よじげんしんどう》――博士の勲功《
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