うに、首領《かしら》がズバリといいあてた。
「おれを、この四馬剣尺を裏切ろうなどという考えが起ることからして、おまえはもう気が変になっているのだ。だが、まあいい。これで、おまえのバカげた疑いは晴れたであろう。それでこれからおれの用事だ。おい机博士、だせ!」
首領の声が、雷《かみなり》のようにとどろいた。気落ちしたように、ボンヤリしていた机博士は、その声に、ビリビリと体をふるわせた。
「な、な、なんですか。なにをだせというんですか」
「白ばくれるな。おまえはチャンフーの店で、黄金メダルの半ペラを、手にとって調べてみたといったな。おまえのような狡猾《こうかつ》な男が、金がないからといって、そのまま、かえると思われるか。おまえはきっと、小型カメラで、メダルの両面を撮影してきたにちがいない。そのフィルムをここへだせ」
机博士の顔に、そのときまた、チラと狡猾なあざわらいの影がうかんだ。
「なるほど。さすがは首領だよ。えらい眼力《がんりき》だよ。感服《かんぷく》したよ。たしかにわたしはメダルの両面を撮影してきたよ」
「よし、よくいった。それじゃ、それをここへだしてもらおう」
「ない、とられた」
「とられた? 誰に?」
「猫女《ねこおんな》に……首領、おまえさんは利口《りこう》だよ。眼はしが利《き》くよ。しかし、猫女はおまえさんより一枚上手だ。さっき、抜穴《ぬけあな》のなかで、まんまと、猫女にまきあげられたよ。あっはっは、猫女はいつか、おまえさんからメダルの半分をまきあげたね。そして、こんどは他の半分の両面を、撮影したフィルムも手に入れたのだ。大宝物《だいほうもつ》は猫女のものだよ。あっはっはっは」
首領はギリギリ歯ぎしりした。いかりで肩がブルブルふるえた。
「木戸、波立二、そいつの身体検査をしてみろ!」
言下《げんか》に木戸と波立二が、机博士の身体検査をしたが、むろん、フィルムはでてこなかった。
「首領、なにもありません」
「足らん」首領は地団駄《じだんだ》をふみながら、雷のような声でどなった。
「身体検査のしかたが足らん、そいつを素っ裸にして調べてみるんだ」
「素っ裸に……?」
どういうわけか、素っ裸にしろときくと、机博士の顔色がにわかにかわった。
「じょ、じょ、冗談でしょう。首領《かしら》、服のうえからおさえても、フィルムを持っているかいないかくらい、誰にでもわか
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