すためにやって来たのか、それとも地球を調べるためにやって来たのか、どっちです」
帆村は叫んだ。緑鬼の隊長と見えるココミミ君は、帆村のつよい言葉に、ぎくりとしたようであった。帆村たち地球人類を殺すために、ここへ封じこめたのではないことは、よくわかっている。しかし彼の部下は怒りっぽいのだ。帆村に図星をさされたことを憤《いきどお》って、帆村を殺そうとしているのだ。
ココミミ君は、なにか意を決したもののごとく部下のそばへとんでいった。そのときふしぎな光景が見られた。ココミミ君の頭の上に出ている触角《しょっかく》が、にゅうっと一メートルばかり伸び、長い鞭《むち》のようになった。つぎにその鞭のようなものは、かりかりと奇妙な音を立てて、蛸《たこ》の手のように動いた。そして帆村に組みついて放さない緑鬼どもの角《つの》にまきついては、これをゆすぶった。
すると緑鬼は、急にがたがた体をふるわせて、どすんと尻餅《しりもち》をついた。こうしてココミミ君は、つぎつぎに緑鬼たちを倒してしまった。山岸少年は兄のうしろで、目をぱちくり。
救われた帆村は、べつにおどろいてもいず、はずれた飛行服の釦《ボタン》をか
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