には聞えない超音波です。これを『魔の空間』にあびせると、『魔の空間』を震動させている機関に異状がおこり、そして『魔の空間』は墜落するのではないかと思うのです」
「なるほど、それは面白い考えだ」
「とにかく私の、いま持っている狙《ねら》いは、『魔の空間』を撃墜するためには、『魔の空間』の原動力になっている、強くて周波数の高い震動を、なんとかして邪魔して停止させることと、もう一つは、ミミ族の生活力は宇宙線であるから、ミミ族を捕らえて、宇宙線の供給をだんだん少くしてゆくと、ミミ族はおとなしくなるだろうということと、この二つです。いかがですか」
帆村は、二人の顔を見くらべる。
「ミミ族のことは君にまかせるよ。われわれは戦闘を引き受ける。なあ、帆村君」
少佐はそういって微笑した。
「班長の信頼は大きい。帆村君、しっかり頼むよ」
「山岸中尉。少しは私の考えを批評してください」
「われわれには、よくわからないのだ。正直に言えばね。が、とにかく面白い狙いだと思う。それでやり抜くことにしたがいいなあ」
「そういってくだされば、大いにはげみがつきます」
帆村は、はじめて笑顔《わらいがお》になった。
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