捕さる」
 など、いろいろな見出しで書きたてられたが、「共犯者の少年」とは外《ほか》ならぬ千二のことであった。
 千二は、逃げそこなって、警視庁にひかれて行ったのである。
 その朝刊に、もう一つ銀座の怪事件が、並んで出ていた。
「宵の銀座に、奇怪な殺人。被害者は、若きタイピスト」
 各紙ともこの二つの事件は、別々の事件として新聞に並べて書きたてられた。
 ただ一つ、東京朝夕新報という新聞だけは、この二つの事件を一つと考えていいような風に、記事を書いた。
「怪人、深夜の銀座をあらして逃走す。美人殺害、薬屋の店員はあやうく鬼手をのがれた。満都の市民よ、注意せよ」
 この方の新聞記事は、かなり市民を驚かした。犯人が逃走したまま、まだつかまらないから、注意をするようにと書いたことが、市民の胸に、大きな不安を植えつけたのだった。
 かわいそうなのは、千二少年だった。その前夜から、へんな目にあい通しであった。そのあげく、怪人丸木にこきつかわれ、共犯者ということになり、警視庁の留置場《りゅうちじょう》へ、放りこまれてしまったのである。
 千二は、冷たい壁にとり囲まれた留置場に、しょんぼりと坐っていた
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