なことは、だめです」
「いや、おれは火星王だ。そうしてこの大宇宙をおさめるのだ。地球なんかこわれてしまえ。わしは金星を攻略し、木星を従え、水星も土星も、わが領土とするぞ。そうしておれは、更に他の太陽系の星をめがけて、突進するのだ」
 丸木は、いよいよ大きなことを言って、いばりちらした。
 丸木は気がへんになったようになって、いくらアグラスがすすめても、新王ロロにしたがうとは言わないのであった。
 アグラスも、もうこれまでだと思った。
「やむを得ん。射撃用意。目標、逆賊丸木……」
 アグラスの命令は、高声器によって、丸木の耳にも、つよくひびいた。
「なんだ、なんだ。おれを撃つというのか。撃てるものなら、撃ってみろ。どうして撃てるものか」
 丸木は、まだ、つよがりを言っている。
 その時、地底戦車隊長のアグラスは、ついにさけんだ。
「撃て!」
 隊長の命令一下、戦車砲は、天地もくずれるような大音をあげて、一せいに砲弾を撃出した。
 砲弾は、丸木が腕ぐみをして立っていた小高い岡に命中し、ぱぱぱぱっと、ものすごいいきおいで炸裂し、もうもうたる硝煙は、たちまちその岡をおおいかくしてしまった。
 
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