もしろいほど、よくあたる。あっちでもこっちでも、火星兵がからだをちぢめて、ごろごろころがっている。
 ふき矢があまりよくあたるので、火星兵は少しおそれをなしたようすであった。今まで勢いよく突撃して来たのが、いつとなく足もとがみだれ、そのうちに、森の中から一歩も出て来なくなった。そうして、木の幹の間や岩のかげから、あたまだけを出して、こっちをじろじろと見ている。
「先生、こっちが勝ったようですね」
 と、千二は、先生に声をかけた。
 ところが、先生のへんじがない。
「先生。おや、先生は、どこへいったかな」
 千二は、びっくりして、あたりを、きょろきょろとみまわした。
 さあたいへん。先生の姿は、そこになかった。先生の姿だけではなく、博士の姿もないのだ。見えるのは、前面からこっちをにらんでいる十数人の火星兵のあたまばっかり……。
「あれっ、先生も博士も、どこへいってしまったんだろうな」
 千二は、急に心ぼそくなってしまった。これは一体どうしたというんだろう。


   69[#「69」は縦中横] まきつく触手


 千二は、わすれられたように、ひとりぼっちになってしまったが、博士と先生とは
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