ごい音をたてて、一時に空中にまいあがったのであった。
丸木はぷりぷりおこっている!
57[#「57」は縦中横] 大空艇《だいくうてい》
大江山突撃隊長は、ガス砲陣地のあるところから、すこし離れた小高い岡の上に立って、数名の観測員などを、さしずしていた。隊長をはじめ、いずれもみんな草や木の枝をあたまからかぶって、擬装していたものだから、空からは、これが人間だとは、見えなかった。
観測員の一人が、しきりに、空を見上げている。彼の目の前には、一本のつながたれていた。そのつなを、下から上へ見ていくと、二百メートルばかり上に、一羽の鳶《とび》のような形をした鳥が、つばさをひろげて、とんでいる。――いや空中に、ほとんど、じっとして、うごかないのであった。
それは、もちろん、ほんものの鳶ではなかった。それは、たいへんにかるい気体をつめた一種の風船であって、その風船には、光電眼《こうでんがん》がついていた。
光電眼は、テレビジョンと同じような、はたらきをもっている。球形のレンズに、外の景色はみんなおさめられる。すると、内側で、これが電気になって、つなの中をつたわって地上の観測員
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