いるのと、それから、はるかに下の方に、畠が見えるばかりであった。
「おかしい。どうもわからぬ。もっと下って見よう」
ちょうど山のふもとに、こんもりした森があった。宇宙艇はだんだん舞下り、千メートルぐらいの高度をとってこの森の上まで来た時、にわかに森の中から、まぶしい火光がつづけざまに走ったと思ったら、どどどどん、どどどんと大きな音を立てて、高射砲弾が宇宙艇のまわりに炸裂した。
「あっ、しまった!」
と、火星兵たちはびっくり!
「ああ、しまった!」
と言ったのは、偵察艇に乗っていた、火星兵であった。
ちょうど森の真上まで来た時、下から不意打に、もうれつなガス弾の砲撃を受けたのであった。
蟻田博士の作戦にもとづき、突撃隊はこの森に放列をしき、ここから砲撃していたのであった。そこへ偵察艇が飛んで来たものであるから、しばらく鳴りをしずめていたのである。しかもこの時偵察艇はたいへん高く飛んでいて、とても森からガス弾を飛ばしても、とどかないことがわかっていた。だから今も言ったように、鳴りをしずめていた方がよかったのだ。
そのうちに何も知らない火星の偵察艇は、大砲のありかを探すため、だん
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